何故、デパスは個人輸入が禁止となってしまったのでしょうか?

個人輸入禁止になったデパス

個人輸入禁止になったデパス

デパスは2016年に向精神薬の指定を受け、個人輸入禁止のお薬に一つになりました。デパスは商品名で、薬品名はエチゾラムという薬物です。向精神薬に指定されたお薬は、一般的には脳に作用を及ぼすお薬を指すことが多いです。

そうなると、神経に関連するお薬はすべて向精神薬とも考えられます。しかし、これらのお薬がすべて向精神薬の指定を受けているかというとそうではありません。

指定されるお薬は乱用や依存性が認められていて、簡単に手に入れられる状況にしてしまうと患者の肉体的、精神的な面、さらに社会的な面からも非常に不利益をもたらしうる薬物です。

つまり、向精神薬に指定して、国としてしっかり管理して行かなければいけない薬物であるということです。向精神薬に指定された場合、個人で勝手に輸入したら、たとえ個人での使用目的であったとしても、処罰の対象となります。

デパスは日本では非常に多く用いられてきたベンゾジアゼピン系の抗不安薬の一つです。ではなぜ、それまでは指定されていなかったデパスが指定されたのでしょうか。その理由はまず、デパスはあまり海外では使用されることが少ないお薬でした。

今でこそ日本の製薬企業は新しい薬物を開発して世界に発売していますが、かつては海外で作られ使用されていいたものを日本で認可して使用できるようになることがほとんどでした。

ですから、海外での使用実績に基づいて向精神薬指定されたり、されなかったりしていました。そして、エチゾラムは海外ではあまり使用されていないため、ほかのベンゾジアゼピン系のお薬が向精神薬指定されていきました。

その中、エチゾラムだけが国際的な規制の優先頻度も低く考えられていたこともあり、規制の対象からは外れていたのです。

日本でよく使われていた薬物であったため、日本が先駆けて向精神薬指定することも可能でしたがエチゾラムの評価が後回しにされそれが長期に続いていたような状況になり、その間に日本では向精神薬指定されていないお薬でより安全な薬物と勘違いされてしまったような状況も相まって、非常にたくさん使用されるようになりました。

中には医師の中にも、あまり十分にエチゾラムに関する理解がないまま処方してしまう医師もいたことも事実です。

そのような中で、誤った使い方や安易に使用してしまったせいで依存性が強くなってしまった患者が出るなど、社会的にも問題となってきたため、2016年に向精神薬指定され個人輸入禁止となったという経緯があります。